入門編
起動と終了の仕方(gnuplot, quit
など)
まず始めに、gnuplotの起動と終了の仕方について説明します。
gnuplotを起動するにはQTerminal等のウィンドウでgnuplot
と入力します。
すると、画面には次のように表示されます(細かいところはバージョンによって異なります)。
$ gnuplot
G N U P L O T
Version 5.4 patchlevel 6 last modified 2023-02-09
Copyright (C) 1986-1993, 1998, 2004, 2007-2023
Thomas Williams, Colin Kelley and many others
gnuplot home: http://www.gnuplot.info
faq, bugs, etc: type "help FAQ"
immediate help: type "help" (plot window: hit 'h')
Terminal type is now 'qt'
gnuplot>
gnuplotが起動するとプロンプトがgnuplot>
に変わります。
これがgnuplotのコマンドラインで、
ここにコマンドを対話的に入力しながら作業を進めます。
gnuplot>
のプロンプトで使えるコマンドには大きく分けて
- 終了、ファイルの読み込み、保存のためのコマンド(
quit, load, save
等) - プロット実行のためのコマンド(
plot, replot, splot
等) - プロットでのパラメータを変更するためのコマンド(
set xrange
等) - 関数の定義、変数への代入、変数内容の表示、計算のためのコマンド(
f(x)=sin(x)
等) - shellに関するコマンド(
pwd, !ls
等)
があります。
quit
かq
と入力するとgnuplotは終了します。
なおTerminal type is now 'qt'
というのは、ターミナルの種類がqt
ですよ、という意味です。
この後別の種類のターミナルが出てきますから、デフォルトがqt
であることは頭の片隅に置いておいてください。
関数を描いてみる(plot, replot
)
すでに形がわかっている関数を作図してみましょう。
作図するためのコマンドはplot
です。例えば、
Note
この時、画面上の制御がプロットウインドウに移ってしまい、キーボードやマウスを動かすとウィンドウが動いてしまいます。 マウスをターミナルに戻せば、制御もターミナルに戻ります。
このように、関数形がわかっている曲線をグラフにするには
と入力します。既に作図したグラフに更にグラフを重ねる場合にはreplot
を用います。
*
、冪乗は**
です。
いくつかのグラフを一度に作図したい場合には関数をカンマで区切って横に並べます。 つまり、
としても同じ結果になります。単にplot 2*cos(x**2)
と入力すると、最初にあった\(y=\sin(x)\)のグラフは消えてしまうので注意して下さい。
ちなみに、gnuplotではコマンドの省略形が用意されています。
plot
の省略形はp
、replot
の省略形はrep
です。
何度も打つ場合には後者の方がよいでしょう。
コマンドが分からなくなったら(help
)
これからgnuplotで使うコマンドのいくつかについて説明をしていきます。 コマンドの数は決して少なくありません。 もしもコマンドの使い方を忘れてしまった場合には
と入力して下さい。 オンラインマニュアルが(英語で)表示されます。help
は?
でも代用できます。
マニュアルがさらにいくつかのサブトピックについてわかれている場合には、大まかな説明が表示された後で、どのサブトピックについて調べるのかを聞いてきます。
調べたいサブトピックがあればそれを、これ以上細分化されたマニュアルは必要ないのであれば単にリターンを入力します。なお、help
の後のコマンド名を省略した場合にはgnuplotに関する全体的なマニュアルが表示されます。
訳が分からなくなったとき(clear, reset
)
ウィンドウを動かしてしまい、自分が今どこにいるのか分からなくなることがあります。 その場合は
と入力してください。 ウィンドウがまっさらな状態に戻ります。また、これから先、様々なコマンド入力していきます。 すると、「今どのコマンドが反映されているのか?」が段々分からなくなってきます。 その場合は
と入力すると、今まで入力した設定が消えますから、一からやり直すことができます。